「ニキビが治る過程」とは?

誤解が多い「ニキビが治る過程」のイメージ


ニキビに関して「根本的に治したい」というご相談が圧倒的です。が、この「悩み方・解決のイメージ」が、かえって解決を難しくしている側面もあります。問題を整理していきましょう。

ニキビができるプロセス

ニキビはブツブツの見た目で誤解が多いですが、「肌表面のバリアが毛穴をふさいでしまい→皮脂が出れなくなり→酸素が嫌いで皮脂が好きなニキビ菌で炎症」といったプロセスが、毛穴で進行した状態です。

ニキビができる過程

「ニキビが治る」とは?

「毛穴をふさぐバリア・皮脂・ニキビ菌」でニキビができるので、医療的なニキビ治療やニキビケアの化粧品やエステでは、「バリア除去・皮脂抑制・殺菌」が行われます。これで治療できます。

ニキビが治る過程

その後、肌が普通の状態になり、毛穴も普通の状態なら「終わり」です。が・・・

慢性ニキビは「治しても」くり返す状態

ニキビは人口の9割が経験しますが、放っておいたり、治したりで終わるケースが大半です。

でも、治してもくり返すと、「治らない」という解釈になります。ここには「ニキビは治ればできないトラブルのはず」という前提があります。

ニキビは治れば解決するのか?

でも、ニキビは「治ればできなくなるトラブル」でしょうか?

ニキビの要因は、美肌にもある

毛穴をニキビにするのは「バリア・皮脂・ニキビ菌」で、これらはキレイな肌にも存在します。そもそも身体を守るために必要なもので、作られ続けているものです。
だから除去や抑制・殺菌しても入れ替わり作られ続けます。

普通の毛穴とニキビの毛穴

入れ替わったこれらが正常な範囲に回復して安定すればいいのですが、毛穴をふさいだり皮脂過剰などが続けば、毛穴はニキビになります。

また、美肌の人でも「絶対にできない」というわけではありません。重箱の隅をつつく話ですが、小鼻の脇などを虫眼鏡で見れば、極々小さいニキビがあったり、多少食生活などが乱れるとニキビができてしまうことなどもあります。

それでも「放置や治療で終わる」ので、悩むレベルにはなりません。

慢性化を解決したい場合は、ニキビの「有無」に囚われるよりも、この「程度差」で考える必要があります。

ニキビの要因でいえば、「バリアの荒れ・皮脂過剰」などの、「頻度・程度・確率」を問題視することです。

バリアが荒れやすい・皮脂が過剰な場合、ニキビの頻度や程度、出来る確率は、当然高まります。
逆にキレイな肌では、これらは「ごく低いレベル」で安定しています。

「ニキビが治る」「根本的に治る」のイメージ

一般的に「ニキビの慢性化=ニキビが治らない」と解釈されます。

この解釈には「根本的に治らないから→ニキビが続く」、「ニキビは根本的に治れば→できない」という前提があります。

そのため、どうしても「程度差」というイメージを持ちにくくなります。

また「ニキビ治療・ニキビケアで行うこと」と「根本的解決」のイメージにもズレがあります。

また、これも誤解が多いのですが、ニキビ治療やニキビケアは、ニキビを治しますが、慢性化を解決する目的の方法ではありません。
ここで医師も説明している」ように、これらは「出来るニキビを治す」目的の方法です。

ニキビ治療は対症療法であり、根本治療ではない

「肌が健康でキレイかつニキビは低頻度」にするわけではありません。

ニキビ治療やニキビケアでは、ニキビを「年齢などで自然に出来なくなるもの」と考えます。
なので「自然に出来なくなる日が来るまで、どうやってニキビを除去するか?」がテーマです。

悪く言えば一時しのぎ的ですが、大半の方は「一時しのげば、自然に出来なくなる」ので、間違いではありません。早く治せば、メリットはおおいにあります。

問題は、なかなか「その日」が来ず、くり返したり、効かなくなって悪化したり、などです。

(参照:ニキビが治りきらない。どうすれば?ピルが効かなくなってきた

ニキビが解決する過程・プロセスのイメージ

ニキビ治療やニキビケアは「対症療法」ですが、これを「根本治療」と考える誤解が多くあります。

どのような対症療法でも、一定「ニキビに効く」ので、効果が出ると、「このままニキビ減り→減り続け→出来なくなる」とイメージします。

誤解されがちな「ニキビが治る過程」

でも、「していることは対症療法」で、ニキビの要因も「作られ続けるもの」です。
治した後、「ニキビの要因が重なるサイクル」になっている肌のままでは、またできます。

「治って出来てのくり返し」「完治したのに再発」「効かなくなってきた」など、嫌な表現にはなってしまうのですが、「根本治癒を期待して、対症療法を行う」という目的と方法にズレがある状態なので、解決が難しくなるのです。

また、反応に個人差がありますが、ニキビを治すことと引き換えに肌を傷めすぎれば、肌は様々な反応を起こします。
結果的に「治る以上にできる」ということもあります。

(参照:ピーリングでも効果なし。というご相談。

ニキビの「有無」では分かりにくい問題

ニキビは「目立つ症状」なので、消えれば「キレイ」とは言えますが、肌の状態としては、このような違いが潜んでいる場合があります。

特に長期的にくり返している場合、イメージしている状態と、実際に肌で起きていることをよく理解しておく必要があります。

根本治療と対症療法

多くの場合、ニキビが「治せば解決するトラブル」なのは、治した後、ニキビの要因が重ならないからです。

「ニキビは無いがトラブルを起こしやすい状態」だった場合、「治った(根本治癒した)」とイメージしてしまうと、「治ったと思ったら再発」ということにもなります。

要点整理

長くなったので箇条書きをすると

  • ニキビは肌に必要なものでできる
  • これらはくり返し作られる
  • 「根本」は無くならず、むしろ必要なもの
  • ニキビ治療の目的は「対症療法」
  • 期待(根治)と方法(対症療法)との間にズレ
  • 「治療が効いている肌」と「ノーマルな肌」の差
  • 美肌とニキビ肌の差は、程度差で解釈できる

といったところです。

説明はできますが、「悩みはニキビ」です。そしてニキビの「有無が問題」かどうかは、「価値観の問題」もあります。
ここまでの話は、良し悪しの話ではなく、スキンケア領域での「解釈の方法」の一つとして位置付けていただければと思います。

解決した状態は

「ニキビの要因」は、常に常に作られていますし、これが重なれば毛穴はニキビ状になります。

いわゆる「ニキビ肌」でも「美肌」でも同じです。

そしてニキビ肌は、「高頻度でニキビの要因が重なる状態」です。

なので、「どうすれば美肌レベルの低頻度」にできるか?それが続くにはどうすればいいか?が問題と言えます。

まずはカウンセリングフォームからご相談ください。

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2025年2月6日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada