
イソトレチノインでのニキビ治療の再発率最新調査
JAMA Dermatologyに掲載された研究結果によると「イソトレチノインの累積投与量の増加は、ニキビ再発とイソトレチノインの再使用率の低下と関連」の可能性が言われています。
データベースによる調査
「にきびの再発とイソトレチノインの再使用」
Acne Relapse and Isotretinoin Retrial in Patients With Acne
研究では、2017年1月1日から2020年12月31日までの MarketScan商業請求データベースから、イソトレチノイン治療後のニキビ再発率と、再発リスクを高める可能性のある要因を調査。
12歳以上で、イソトレチノインの服用4か月以上、服用終了から最低1年データが存在した人を特定し、対象にしたものです。
平均的な使用期間は5.6ヶ月、追跡期間は24.9ヶ月で、ニキビ再発は22.5%で発生。再発までの期間の中央値は7.5か月でした。
再発は女性で多く、また、最大投与量よりも累積投与量が高い方が、期間内の再発率(※)は低下していたとのことです。
いずれにしても商業請求データに基づいた範囲であることや、体重などの要因も不明などもあり、「再発しやすい人はしやすい」事に変わりはないため、更なる研究が必要ということです。
ここでの再発率について
※ここでいう再発率は、「ニキビの再発の有無」ではなく、イソトレチノインの再使用・ニキビ用抗生剤の服用・スピロノラクトンの使用の有無が基準になります。
局所治療での維持療法の有無が不明です。イソトレチノインの使用後も再発予防として、アダパレン、過酸化ベンゾイル、レチノイド、またはこれらの薬の組み合わせを、局所的に使用(塗り薬)することもよくあます。
ニキビの慢性化に悩む立場での「ニキビからの解放」「ニキビの完治」というイメージとは別の状態と仮定しておく方が良いでしょう。
イソトレチノイン治療でのニキビの再発率は諸説あり、上記のように定義の仕方で大きく幅があり、以前は3~5割という話が多くありましたが、それも1年以内の再発率です。
ニキビ治療自体も、期待されているような根本治療ではありませんし、そもそもニキビ自体が、肌で条件が揃えば再発するもの(だから維持療法もあるわけです)です。もし効き目が続いていれば、副作用も取り返しがつかないものになっていたでしょうから、必ずしも悪い事とも言えません。
(参照:個人輸入のイソトレチノインでも治らないというご相談。)
イソトレチノインでもくり返すニキビはどうすれば?
ニキビは「肌表面のバリア・皮脂・ニキビ菌」といった要因でできます。いずれもニキビ治療で除去・抑制・殺菌できますし、それでその時々ニキビには効果があります。
でも、どれも肌にとって必要なもので、入れ替わり作られ続けているものでもあります。
入れ替わった「肌表面のバリア・皮脂・ニキビ菌」がニキビができるバランスになり、そのサイクルをくり返せば、毛穴はまたニキビ化しますし、肌を傷める方法が長期化するほど、バランスの回復が難しくなることもあります。
ではどうやって正常なサイクルにかいふくできるのか?まずはカウンセリングフォームからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2025年2月13日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada