化粧品で治らないニキビは、スキンケアの理解から
- 大人ニキビ向けの化粧品も、どれも効果を感じられません
- 高校時代からニキビに悩み、化粧品やディフェリンゲルでも常にトラブルが続きます
- 化粧品や洗顔で改善しようとクレンジングを替えて、かゆみを伴うニキビができました
- 基礎化粧品を変えたりしましたが悪化するばかりで、どうしていいのかわからない
化粧品は「薬のようなもの」とイメージされていることが多くあります。そして「効き目を調べよう」と口コミサイトで色々調べるうちに、「化粧品選び」に終始する方も少なくありません。
もともと肌が丈夫で健康なら、商品選びを楽しむのも良いかと思いますが、肌に悩みを抱え、トラブルを解消したい場合、化粧品は薬ではありませんし、間違ったケアによる悪化のリスクもあり得ます。
「自分に合う化粧品を探そう」と思う前に、基本的な肌の役割や、化粧品の役割を整理して、スキンケアに取り組んでいただきたいと思います。
肌の役割と仕組み
私たちの体をおおう皮膚は、表面に角質層というバリアを作り続けています。
角質層は、死んだ細胞、細胞間脂質、アミノ酸、皮脂膜で構成され、これら物質は「常に入れ替わり」ながら、構造は「同じ状態を維持」することで体を守ります。
(参照:キレイな肌とは)
ここでは「死んだ細胞が重なった構造」で「物質は常に入れ替わっている」ということを意識しておいてください。
そして正常なバリアを維持できている肌は、いわゆる「健康でキレイ」な肌です。
肌トラブル
角質層は体の一番表面なので、ここが壊れる、乾燥、刺激にさらされるなどがあれば、肌は様々な反応を起こして体を守るようにできています。
たとえば通常より早い速度で角質層を形成するのですが、この時肌は水分を抱えるアミノ酸が不足するなど「乾燥や肌荒れ」の状態です。さらに皮脂過剰を伴えば、オイリードライと言われる状態にもなります。
多くの場合は刺激や環境の変化などで、一時的に調子を崩す程度で済みますが、もともとバリアが弱い人や、常に破壊や刺激・乾燥がある場合、肌は「体を守るための反応」を起こし続ける必要があります。
(参照:乾燥によるトラブルとは?、スキンケアの成果を取り戻す「肌質」考察)
スキンケアと化粧品
スキンケアは本来、「正常なバリア構造の形成・維持」のために行う行為で、「治療とは違う目的」で行います。
例えば慢性的にくり返すニキビや、ニキビ跡が残るといった肌トラブル解消には、この考えは重要です。
そして化粧品は「スキンケア」を行うためのものであり、薬とは違う目的で使用します。
ところが「○○エキスが肌を健やかに」「○○酸が細胞レベルで肌を活性化」のような化粧品の宣伝文は、見る人に「化粧品=薬」といったイメージを喚起させ、ひいては「それを塗ることが治療である」かのような誤解を招きます。
そして「スキンケア=治療」「化粧品=薬」という誤った前提ができるのですが、それが「自分に合う化粧品選び」「効き目のある化粧品選び」を優先課題にしてしまい、口コミ化粧品なども流行するのかもしれませんが。
でも実際の化粧品は、「成分が細胞を元気にして肌を元気にする」のと違い、「死んだ細胞が重なった角質層と、その表面」のコンディショニングに使用するものです。
死んだ細胞に「肌が細胞から元気になる成分」をなじませて、ゾンビのようによみがえるわけではありませんし、よみがえっては「バリア構造」は成立しません。これでは意味が分かりません。
(参照:ニキビのくり返しを止める効果的な保湿方法とは、大人ニキビ用の化粧品でも、キレイになれない理由とは?)
スキンケアを正しく行う
ある程度、肌が丈夫で安定しているなら化粧品を誤解したまま楽しむことも、私は別に構わないと思います。
でも、もし、あなたが「トラブルが慢性化している肌・しやすい肌」なら、化粧品やスキンケアについてリアルに考えて、ケアに取り組む必要があります。
なぜならトラブルを起こしやすい肌は、肌の扱いにを間違うと、トラブルを悪化させやすい状態です。
その分、慎重になる必要があるにもかかわらず、「治療、薬、スキンケア、化粧品」を混同したり誤解したままでは、キレイになれないばかりでなく、間違ったスキンケアによって問題を悪化させることもあるからです。
難しい肌に対して、「すべきこと」や「すべきでないこと」を整理して、スキンケアに取り組むには、まずWEBカウンセリングから。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2015年10月24日22:40 / 投稿者:kazuyuki terada