レチノイン酸(ビタミンA)のニキビ・ニキビ跡治療で顔が赤くなる
- ニキビ跡の治療にレチノイン酸を使っていますが赤くなるばかりです。
- 皮膚科でレチノイン酸ローションの塗布を続けたら、ニキビ減りましたが、顔が焼けるようになり赤いままです。
- ディフェリンでニキビが一度落ち着きましたが、社会人になりまた悪化。レチノイン酸とピーリングの治療を美容皮膚科で受けましたが2年目の秋にさらに悪化。
- 「体内のビタミンAが減りすぎている」言われ、ビタミンAの導入を数十回して真っ赤になっています
レチノイン酸、ビタミンA系の治療法や美容法は、美容治療や一部エステなどで流行しているようですが、必ずしも万能の美容法ではないようです。
もともとの普及が少ないですから、ピーリングやディフェリンほどには、相談数は多くはありませんが、赤みの問題などもあるようです。
個人輸入代行なども多いため、容易に入手出来てしまう環境ですが、特に副作用については中止すべき点が多い方法ともいえるでしょう。
レチノイン酸とニキビ
レチノイン酸、ビタミンAに関して、ご相談に多いのは「赤み」についてです。
ニキビ治療に期待される効果でよく言われるのは
- 表皮角化細胞の増殖促進
- 角質剥離
- 表皮有棘層の肥厚
- 表皮ターンオーバーの促進
- 皮脂腺機能を抑制
などです。
ニキビは基本的に
- 毛穴のふさがり
- 皮脂分泌亢進
- ニキビ菌の増殖、炎症
というプロセス、条件が重なり、毛穴で形成されます。(参照:ニキビ形成プロセス)
ですから、
- 表皮細胞をどんどんつくり、角質を剥がし、ターンオーバーを過剰に早め、毛穴を塞がらないようにし、
- 皮脂分泌を抑制する
なら、「ニキビの形成を抑制」する作用を期待することはできます。
作用機序は違いますが、
「毛穴をふさぐ角質が“ニキビ”の原因である。したがって、角質をはがせば、定義上、“ニキビ”は治る」
ということですので、ディフェリンやピーリングなどの方法と、基本的には同じ目的ということにもなるでしょう。
つまり、成分の副作用ではなくとも、ディフェリンやピーリングと同じような「肌の状態=肌の問題」もおきる可能性があります。(参照:ディフェリンで悪化したなら、皮膚科のピーリングでも再発するニキビ)
綺麗になれず真っ赤なまま
基本的に肌の表面角質層は「ニキビを作るため」に形成されているわけではありません。
あくまでも「体を守る最前線のバリア」です。
そのバリア形成に問題が起きれば、毛穴をふさぐ状態になることもありますし、結果としてニキビを形成することもあります。
また、角質層が丈夫な状態を維持できないなら、ニキビが悪化しやすく、ニキビ跡が残りやすいことも不思議なことではありません。
“ニキビ”は美容上の問題ではありますが、角質層の形成に問題がある肌で「バリアとニキビ」をこわすことは「ニキビは治る」としても、角質層のバリア形成が正常になるのか?という問題もあります。
「それについては別の話」になるのが「ニキビを治す」ということかもしれません。(参照:ニキビの完治なら、「ニキビの原因と治療法」の見直しを)
したがって、角質層の形成に問題が無い(少ない)なら、このような治療で問題は解決しえます。
しかし、角質層の形成に問題があり、結果としてニキビやニキビ跡にお悩みなら、バリアの破壊によってピーリングやディフェリンと同じような問題が起きても、不思議なことではありません。
またビタミンA、レチノイン酸は、それ自体が炎症の原因になることもありますし、作用が強い分、副作用のリスクも多くあります。(参照:過剰なビタミンAが引き起こす皮膚炎)
レチノイン酸、ビタミンAのリスクを避けて解消するには?
「論理的に正しい方法」は、その論理に合う前提条件が必要です。
あなたの肌が、想定されている前提に合わない肌なら「望まない効果」を得る可能性もあります。その場合「ニキビを治す」行為が、他のトラブルの引き金になる可能性も否定できません。
もし「なかなかニキビやニキビ跡が解消しない」「治ってもくり返す」「他のトラブルが起きた」なら、まず「治す」以外の方法も考えてみることをおすすめします。
「くり返すニキビの問題」は、ニキビを治すことで解決できるとは限りません。
まずWEBカウンセリングからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2014年5月14日16:04 / 投稿者:kazuyuki terada