
台湾医師「流行のニキビケアは万能薬ではない」
「フォーカス台湾」という情報サイトに、台湾医師による、ネットインフルエンサーなどが発信するニキビ関連の美容情報に警鐘が掲載されています。
ニキビ対策において正しい治療とケアを軽視してはならない
以下、概要。
”
食薬署薬品組の科長、洪國登氏、「ニキビ治療薬は外用薬と内服薬に分けられ、よく使われる外用薬には過酸化ベンゾイル、外用抗生素、外用A酸、外用アゼライン酸などがある」
「外用薬は多ければ多いほど効果があるわけではありません。過酸化ベンゾイルや外用ビタミンAは乾燥、刺激、皮むけを引き起こす可能性があり、外用抗生剤は耐性菌の問題に注意が必要。
使用時には過剰にならないよう気をつけ、保湿を併用し、日焼け止めを強化することを推奨」
「特に、内服ビタミンA類は効果が高いものの、催奇形性などの禁忌がある」と強調。妊娠中の女性への使用は絶対に禁止。有効な避妊措置を取る必要。
また、「高い脂溶性のために薬が母乳に分泌される可能性があり、授乳中の女性にも使用は推奨されません。外用A酸は局所的にしか吸収されませんが、胎児へのリスクを考慮し、使用は推奨されていません。」
最近、白昼にビタミンC類、夜にビタミンA類を使用する「朝C夜A」のスキンケア方法が流行しているが、黄毓惠氏は「流行に飛びつくのは賛成できない。多くのインフルエンサーが推奨しますが、それがすべての人に適しているとは限りません。A醇(レチノール)、A醛(レチナール)、A酸(レチノイン酸)などは、いずれも皮膚に刺激を与える可能性があり、使い方を誤ると逆に肌を傷つける。
最近、このような患者を1人診察、来院時には頬が赤く腫れ、皮屑が現れており、乳液を使用した後にようやく改善した。」
”
といったものです。
(参照:レチノイン酸(ビタミンA)のニキビ・ニキビ跡治療で顔が赤くなる , A反応を乗り越えてもニキビが治らない、A反応が止まらないご相談)
レチノイド系スキンケアについて
先日、 「レチノールvs角質除去」Tiktokerの動画 の記事でも触れましたが、「ニキビを治す」事だけを目的にする場合、ビタミンA類の外用薬や化粧品・医薬部外品の使用は効果的ではあるのですが、どうしてもバリアを傷める結果になります。
また、それで安定的に肌が正常な状態が続くわけではありません。
これらの使用の長期化は「正常ではない状態」も長期化しますので、肌質によってはニキビのくり返しをはじめとする、「バリアの問題で生じる肌トラブル」が結局は起きてしまうことにもなります。
肌表面のバリア層の厚みなどは、白人・黒人と比較してアジア人は薄い傾向があるとされていますので、アジア系の医師が欧米とは違う意見を持つことも不思議なことではないかもしれませんね。
(参照:ビタミンA導入でもニキビが治りません。というご相談 , イソトレチノインでのニキビ治療の再発率最新調査)
ニキビ治療薬やニキビケア化粧品でもくり返すニキビは?
ニキビを治す方法は様々ありますが、「ニキビを治すこと」と「慢性化の解決」は一致するものではありません。そもそも目的が違う考え方・方法です。
慢性化の解決のため、症状への対処ではなく、肌全体のバランスの改善と維持に取り組む場合、まずカウンセリングフォームからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2025年4月17日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada