ニキビ治療薬として過酸化ベンゾイル配合ベピオゲル承認


2014年12月26日、厚生労働省は新薬14製品31品目を承認。
ニキビの治療の外用薬として過酸化ベンゾイル(BPO)を配合したベピオゲルも承認されています。

過酸化ベンゾイル(BPO)はC.acnes菌の殺菌効果が期待されています。

ニキビに限りませんが、抗生物質の使用は耐性菌(薬が効かない菌)を増やす結果もまねきますが、過酸化ベンゾイル(BPO)は一般的な抗生物質とは異なる殺菌作用を持っているため、耐性菌の殺菌や、耐性菌を増やさないためにも効果が期待されているとされます。

ニキビの要因となるニキビ菌(C.acnes)そのものは皮膚常在菌ですから、それ自体に害があるものではありません。

ただ、ニキビ菌はもともと「嫌気性・好脂性」、つまり「酸素が嫌いで皮脂が好き」な菌です。

そのため酸素が入りにくく皮脂が多い毛穴はもともと棲息に適した環境なのですが、ニキビ形成のプロセスで毛穴のふさがりが起きれば、その毛穴の中はニキビ菌の過剰な増殖に最適な環境となります。

角質の肥厚とニキビ菌増殖

その結果炎症などを引き起こし、外から見て「あ、ニキビだ」という状態となります。

過酸化ベンゾイル(BPO)のニキビへの作用機序については私の立場であれこれ言うのはまずいかもしれないですが、酸化による殺菌が期待されるそうです。

そして、これ自体は「今までにない高い効果の治療薬」という位置づけではなく、「対耐性菌リスク」という目的もあるといわれています。

一般的な抗生物質の使用は、結果的に「抗生物質が効かない生き残り」を増やし続ける懸念があります。

ニキビへの抗生物質使用による耐性菌出現頻度は、日本では海外に比べはるかに低いとされていますが、将来的には薬剤耐性菌の増加が懸念材料とされています。

国境を超えたヒトの移動が活発になると、耐性菌のグローバル化も起きるリスクがあるということですね。

※また過酸化ベンゾイルを含むニキビ治療薬は、アメリカのFDAなどでアレルギーリスクも指摘されています。ご注意くださいね。(参照:過酸化ベンゾイル、サリチル酸を含むニキビ製品のリスク

過酸化ベンゾイル(BPO)はニキビの繰り返しの解決になるか?

過酸化ベンゾイル(BPO)は基本的に「ニキビ菌の殺菌」が主目的とされていて、他の治療法との組み合わせで使用されることが多いのではないかと思われます。

しかしいずれにしても「ニキビ」への対症療法であり、「ニキビを治す」ことはできますが、それは「ニキビができなくなる」という目的ではありません。

さらに言えば、「健康でキレイな肌になる」ということではありません。(参照:皮膚科の治療薬でもくり返すニキビを根本解消して健康美肌になる方法

ニキビやニキビ跡などの「症状の悩み」があると「症状の治療→肌がキレイになる」という因果関係を考えがちですが、「症状の治療」はそういう目的ではありませんし、それが持続することでもありません。

ニキビのくり返しを避けるには「ニキビを壊し続ける」か、「肌を健康でキレイにしておく」か、という選択になります。

もし、あなたが後者をお望みなら、まずはWEBカウンセリングから。

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2015年1月21日13:39 / 投稿者:kazuyuki terada