顎ニキビの原因と、くり返す顎ニキビの解決方法
あなたはすでに「ホルモンバランスが原因だからピル」や「顎ニキビが治る化粧品」など、すでに知識が豊富かと思います。そしてそのような情報が必要なら、ここに必要な情報はありません。
でも、「治る方法でも治らない」とお悩みなら、少しはお役に立てるかと思います。
顎ニキビに関して
- ディフェリンでよくなったこともありますが、べピオで真っ赤に。とにかくあごニキビを治したい。
- 皮膚科でピーリングに1年通いましたが変化が見られず、レーザー治療を検討中
- ニキビ跡治療のためフラクショナルレーザーを行ったところ、顎ニキビが大量に
- 顎とフェイスラインに大量にニキビができ、綺麗だった顎もにきび跡とビニール肌に
- 顎ニキビも重症ですが、心が重症です・・・
といったご相談が寄せられます。
多くは「治った・その時は良くなった。でもまたできる・跡が残る」というご相談です。
まず「問題は何か」について考察してみたいと思います。
もくじ
顎ニキビの原因はホルモンの病気か
特に顎ニキビでは「ホルモンバランスの病気?」というタイプのご相談が多くあります。
でも悩んで婦人科に行かれた方に「ニキビができてる人は他にいましたか?」と聞くと、「あ、私だけでした」というご返事です。
まず、ニキビは「毛穴がふさがり・皮脂が肌の表面へ出れない・炎症が起きる」という毛穴の状態です。また炎症で傷ついた部分の痕がニキビ跡です。
ホルモンバランスの変化は、皮脂量に関与するとされ、ニキビの形成要因に関わります。そのため生理前ニキビなど、条件が重なりやすいことがあります。
とはいえ、ニキビ自体は複数の要因が重なった結果、毛穴で生じる状態です。また同じように生理前でも、できる人とできない人がいます。
さらに「生理前に口周りや頬にできる」「フェイスラインにできる」「常にできるが生理前に少し悪化する」などさまざまにバリエーションもあります。
つまり、ホルモンバランスの変化を「顎ニキビの原因」とするよりは、「きっかけや悪化要因のひとつ」と整理しておきましょう。
※ただしいわゆる「婦人病」に関して気になる場合は検診などは受けておく方がいいかと思います。
顎に限らず、口の周りやフェイスラインも
ニキビの形成要因は基本的には顎でも他の場所でも同じです。
ニキビはブツブツした見た目のせいで、様ざまな因果関係をイメージしがちですが、「ニキビができやすい場所は、要因が重なりやすくなっている」と考える必要があります。
体の中心部、胸、顔、背中などは毛穴がふさがれば「ニキビの状態になりやすい場所」です。
顎や口周り、フェイスラインはべたつきやすい場所ではありませんが、毛穴は狭いですし、また、ここにニキビが出やすい人は、水分の不足傾向も統計的に出ています。
つまり顎や口周りに限らず、顔は皮脂が過剰でない場合も、「条件がそろいやすい場所」とは言えるのです。
ニキビは条件がそろえば誰でもできるものですが、同時にほとんどのケースでは放っておけば消えて終わります。
つまり、通常は「ニキビを治してしまえば終わり」です。
「場所別ニキビの原因」のような情報は多いですし、見れば気になります。
ですが、「顎か、口周りか、フェイスラインか、頬か」といった「場所の問題」よりも、そこでできるニキビが、治してもでき続ける、慢性化しやすい、悪化しやすい、跡が残りやすいなどの問題がより重要なことです。
ほとんどできず、出来ても放っておけば小さいうちに消えるなら、悩むことにもなっていないと思います。
顎ニキビを治す方法でも、治らない理由
まず「治す・治る」という言葉には、「できた顎ニキビを治せば→解決する」という前提があります。
この場合は面皰圧出のように物理的に壊せば「治った」となります。
他にもアクアチムやダラシン、またルリッド、ミノマイシン、クラリスなどの抗生物質で炎症が治まれば、それも「治った」と言えます。
また、トレチノイン、ケミカルピーリング、レーザー治療などでも、ニキビの状態になった毛穴は破壊できます。つまりこれらも「治る」と言えます。
さらにホルモンバランスの変化をピル・ホルモン治療で皮脂量を抑制しても「治る」と言えます。
このように「今できている顎ニキビ」は様々な方法で治療が可能ですし、実際、ほとんどのケースは「治る=解決」です。
昔からよく言われるようにニキビ治療は対症療法です。
実際「できたニキビ」は比較的容易に解決します。
でも、やはり問題は「治しても→また出てくる」というニキビです。
そして同時に、「ニキビのできやすさ」は「病気と治療」の枠組みとは別の話です。
では問題をどう考えればいいのでしょうか?
くり返す顎ニキビとニキビ跡
「顎ニキビのできやすさ」の解消には、2つの選択肢があります。
まず1つ目は、長期的なニキビ治療やニキビケアです。
毛穴がふさがらなければ、ニキビは形成されません。
そのためケミカルピーリングを定期的に行ったり、ピーリング石鹸やサリチル酸を含む化粧品類で、毛穴をふさぐバリアを剥がし続ければ、「顎ニキビは防げる」と言えます。
でも、角質層をこわす方法は、「ニキビを治し続ける」に近い考え方です。
なぜなら「ニキビができやすい肌のままだから、事前にバリアを壊して予防する」という前提だからです。
それでも多くの方はすぐにバリアが回復します。だから、「つるっとして気持ちがいい」というレベルで済みます。
しかし、問題はそのような方法でもくり返したり、悪化したりする場合です。
体質的にバリアが弱い場合や、過度に壊しすぎた場合は少し違う考え方が必要になります。
角質層のバリアが回復しないままでは、肌が過敏になる、ニキビ跡が出やすい、ニキビの慢性化や悪化など、「肌の問題」が複雑になるからです。
肌の状態が悪化して、顎ニキビも出てくれば、どうしても「顎ニキビが治らない」と感じます。
「治らない」と感じれば、どうしても「根本的に顎のニキビを治そう・もっと効く方法で治そう」と考えます。
このような路線で治療やケアを続けると、肌トラブルが顎で起きやすくなる。ニキビが顎で繰り返しやすくなる。となるのも不思議ではありません。
「治し方」を変えても、顎でニキビが繰り返し出続けるのは、顎の肌で「トラブルを起こしやすいままの状態」が続いているからです。(参照:治してもくり返しできる大人ニキビを解決する方法)
そして2つ目の選択肢は「トラブルを起こしにくくする」ことです。
顎ニキビの「解決」に必要な条件
ニキビ治療、ニキビ用化粧品、顎ニキビに効く薬で顎ニキビを「治そう」としても、肌が「トラブルを起こしやすいまま」なら、やはりニキビをはじめとする肌トラブルは起きやすいままです。
「ニキビが続く、治しても、またできる」というお悩みは、どうしても「治らない」と感じます。でも実際の肌の状態を考えれば、単純にトラブルを起こしやすいままで、それが解決していないだけなのです。
また、先ほどのように「ニキビの治し方」によっては「肌の問題」を悪化させます。
だから、ニキビの再発にとどまらず、ニキビ跡や赤み、敏感肌、ビニール肌など、「単なるニキビだけで済まない」状態をともなうリスクもあります。
顎ニキビを何度治しても、繰り返しニキビが顎にでき続けるなら、「ニキビ」ではなく「肌」について、問題を見直すことをお勧めします。
肌の健康を回復し、顎ニキビを含めたトラブルを安全に効率的に予防するには、まずWEBカウンセリングからご相談ください。
(女性も必読の)男の顎ニキビの原因
ところで「顎ニキビの原因」についての情報の多くは、「生理やホルモンバランス」の話ばかりです。
だから男性なら、「じゃあ男の顎ニキビは何なんだ?」と思うでしょう。
でも、まず重要な問題は「顎か、頬か」ということよりも、「くり返す」ということです。
ここまでお話ししたように、ニキビは「毛穴でニキビの要因が重なると、結果として毛穴がニキビの状態になる」というものです。
このように見れば、「男女の違い」も「場所の違い」も、実はさしたる問題ではありません。これは「大人ニキビ・思春期ニキビ」にも言えることです。
にもかかわらず、「男女」「場所」「治し方」で問題を解こうとすると、本来なら「解決したいはず」だった、顎ニキビの「くり返し」には意識が向きません。
問題意識は人によりますし、情報をたくさん見るほど、そもそもの「問題はなにか?悩みは何か?」にズレが生じることは少なくありません。
※「男に対しては手抜き」でこのように書いているわけではありませんので念のため。
もしあなたが男性で、顎ニキビの「くり返し・長期化」を何とかしたいとお考えなら、WEBカウンセリングから。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2017年3月22日19:37 / 投稿者:kazuyuki terada