角質培養でニキビが治らず跡も消えないご相談
様ざまなニキビ治療でも効果が得られないと、真逆の方法として「余計なことはせず、肌が育つにまかせる」というのも選択の一つといえるかもしれません。
でも、そう思って始めた角質培養や肌断食でも・・・
- 角質培養というものを試していますが、跡は消えないですしニキビも変わらず出来ます。
- 角質培養がいいと聞いたので、水洗顔をして洗顔の使用をやめたら、脂漏性皮膚炎になりました。
- 1年前から角質培養(水洗顔)を実践していますが、かさぶたが肌を覆う見た目に耐えられずリセットをしてイタチごっこ。今は赤くヒリヒリ敏感になってます。
- 5年ほど角質培養をして痒みは治まりましたが一向に肌荒れが良くならず、皮膚科に行ったらピーリングをされ、話もよく聞いてくれず不信感がつのり怖くなってしまいました。
など、さまざまなお悩みのご相談があります。ではどうすればいいか?考えていきましょう。
肌の構造と角質層
私たちが普段触れる「肌」は皮膚の表面・角質層という薄いバリアです。
角質層は身体の平均でも0.02ミリの薄いものですが、ここが有害な菌、様々な刺激、異物の侵入などから体を守る最前線のバリアとなっています。
角質層は肌表面から0.2ミリ深い部分、表皮基底層で、基底細胞から分裂した細胞が表面へ押し上げられ、その過程で分解された脂質やアミノ酸と重なり合い、バリアを構成します。
これが「肌が育つ過程」ですね。
そして、順番に垢となって剥がれ、また、新しい細胞や構成物質がバリアとなり体を守ります。
これを表皮のターンオーバーと言います。
ニキビの形成プロセス
正常な角質層を育てている肌では、肌は特にトラブルを起こしません。でも、正常な状態を維持できない場合、肌は様々なトラブルを起こします。
角質層は毛穴内部までつながっていて、ここが正常に形成されない場合、角栓がたまったり、毛穴がふさがればニキビを形成するなどのトラブルを起こします。
ニキビは「毛穴がふさがる+皮脂分泌過剰+アクネ菌増殖」などの複数要因で形成されます。
ニキビ治療が効かないケース
ニキビ治療は、直接的にニキビを破壊したり、毛穴をふさぐバリアを剥がす・溶かす、殺菌、皮脂抑制などを行い、ニキビを治すことになります。
また、ニキビケアと言われるものも、緩和なニキビ治療であることが多くあります。
それがニキビへの効果や、ニキビに悩む方に好まれる感触をもたらす方法でもあります。
クレンジングや洗顔、ピーリング行為などは、肌がサラッとしたり、つるっとすることがあります。
それが皮脂やザラザラ・ブツブツに不快感を感じている時、この感触は非常に気持ちよく感じます。
でも「体を守るバリアである角質層」の破壊にもつながってしまいます。
選択肢としての角質培養
医療レベルでのピーリング治療やディフェリンなどの使用、またニキビケアレベルでも角質層を破壊するケアを連日行えば、バリアは壊れ、肌は日常的に刺激にさらされることになります。
通常、角質層は数週間かけてじっくり作られますが、バリアが壊れた肌は体を守るために急いで「一時しのぎのバリア」を形成することになります。(参照:肌トラブルとは)
急ぐ状態は「表皮ターンオーバーが早くなる」といわれますが、急いでつくられるバリアは、アミノ酸などが十分に分解されていない弱い状態です。
いわゆる「未熟な角質層」「十分に育っていない角質層」です。
これは実感としては乾燥や肌荒れ、皮脂過剰を伴い、またニキビの形成要因が重なる・・・という循環に陥ることもあります。
このような場合、角質培養(=余計な行為をやめる)というケア方法は、効果的な方法と言えます。
でも、同時に、ここが落とし穴でもあるのです。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2018年2月28日15:29 / 投稿者:kazuyuki terada