皮膚科医の化粧品、ドクターズコスメでもニキビが治りません
- 肌本来の力を引き出す化粧品で、専門のドクターにアドバイスされてケアをしています。ニキビもよくなっている人はいるみたいですが・・・
- 有名皮膚科の化粧品でもマシになったかな?程度で、ニキビ跡や赤みは残ったままニキビも出来てない時は無い感じ。
- 美容皮膚科で勧められた化粧品やメイクと、ミノマイシンで治療していますが、飲むのをやめて3カ月で急に悪化。
- 皮膚科で勧められた化粧水、出されてる化粧水で保湿しています。でも、効果は感じません。
- 美容皮膚科での施術も、効果が感じられず、基礎化粧品も試していますが、肌荒れはひどくなる一方でどうすればいいですか。
これらは連日いただくご相談の一例ですが、ドクターズコスメや皮膚科医監修といわれる化粧品でもニキビが治らないというご相談が増えています。
化粧品の販売方法は流行によって変わりますが、人間の肌の仕組みはそうそう変わるものではありません。
まず問題の全体像をじっくり整理していただくことで、結果的に問題解決は早くなります。
皮膚科医監修の化粧品も化粧品
最近では皮膚科や美容皮膚科で化粧品を販売されていることも多くなりました。
さらに医療=「効き目が強い」というイメージを感じることで、劇的に肌が変わると期待される方もいます。
医療機関も市場化・自由化の流れにありますので、化粧品メーカーも、皮膚科や美容皮膚科を販路として開拓していますし、医薬品的な効果を求める消費者への訴求効果のあるキャッチコピーとしても使われるようです。
その結果、「皮膚科医の化粧品でもニキビが解消しない」というご相談も増えています。
皮膚科で販売される化粧品に、「ふつうの薬のような効果」を期待することは不思議ではありませんが、そもそも化粧品は医薬品ではありませんし、スキンケアは治療ではありません。(参照:化粧品と肌と、肌がキレイになること)
また、「薬品の作用でニキビを治すこと」と「ニキビができなくなる」ことを混同したままでは、需要と供給はミスマッチとなります。
「効くはずなのに効かない・治るはずなのに治らない」のは、情報の前提が混乱したままだからです。
これを避けるには、まず、あなた自身が自分の要望を整理しておくことが重要です。
(「ドクターズコスメ・皮膚科医監修」などの広告表現は薬機法でも規制があるようですが、グレーゾーンでのイタチゴッコの様相を呈しているみたいですが・・・。)
「ニキビの形成」と「ニキビのくり返し」
長期間「ニキビを治療してもまたできる」というくり返しになる場合、「効かない・治らない」と感じますよね。
でも、前提として「ニキビを治すこと=ニキビのツブを治すこと」です。そしてニキビのツブを治しても、「新たなニキビができなくなるかどうか」は別の話です。
ニキビは毛穴がふさがり、皮脂が皮膚表面に排出されず、炎症を伴うなどの「複数の要因が重なった毛穴の状態」です。
したがって「ニキビの要因が重なり続ける肌」が問題なのに、色んな方法でニキビを治しても、「ニキビの要因が重なり続ける肌」はそのままです。
さらに「ニキビの要因が重ならない」という意味もさらに分かれます。
それは「キレイで丈夫な肌の人と、同じような肌」と「単にニキビができる前に要因をつぶすこと」です。
多くの場合は前者のような「健康でキレイな肌」をイメージされるかもしれませんが、「ニキビを予防」といわれるものは、実際には後者の「単にニキビができる前に要因をつぶす」ような化粧品や、それを使ったケア方法になります。
したがって「ニキビ予防=キレイな肌」ともいいきれないのです。
このような誤解を未然に防ぎ、長期的なニキビの解決をするには「ニキビの要因が重なり続ける肌」を理解しておくことが必要になります。
(参照:「ニキビを治療すること」と「肌がきれいになる」は別問題、皮膚科でもくり返す、しつこいニキビを根本的に止める方法)
「化粧品の役割」と「ニキビが治る」の意味
そして多くの場合、「肌を変えたい」と思って、化粧品を使用されると思います。でも化粧品は薬ではありません。
そして「ニキビの要因が重なり続ける肌」も、それ自体は病気ではありません。
つまり肌の状態を変えて行こうと考える場合、「病気でない状態」に「薬でない物」を使用することになると理解しておくことが重要になります。
「病気と薬」の枠組みで考えて化粧品を使用することが誤解なのです。(参照:「大人ニキビが治る化粧水選び」が上手くいかない理由とは?)
「ニキビができる→治す→またできる」というサイクルを解決するには、まず肌のしくみや、なぜそのようなサイクルに陥るかも知っておくことが必要です。
そうしておかないと、「できたニキビを治す方法」や「ニキビの要因のつぶし方」を変えるばかりで、「ニキビができやすい肌のサイクルはそのまま温存」されるからです。
そしてさらに「化粧品=薬」「スキンケア=治療」のように誤解していることで、本来必要なスキンケアすらも行えないまま、時間が過ぎていくことになります。(参照:化粧品で治らないニキビは、スキンケアの理解から)
これは「ニキビ跡を治したい」ような場合でも同じです。
ニキビ跡も状態によっては「跡が出続けている」ような状態です。
そして、やっかいなことに「できたニキビを治す方法」や「ニキビの要因のつぶし方」は、肌質や経緯によっては、ニキビ跡や新たなニキビの要因、また他のトラブルを促進させるリスクもあります。
(参照: ニキビ跡が皮膚科でも治らない場合の方針のたて方、ニキビを治す方法を頑張っても、新しいニキビができるなら)
ニキビの繰り返しを解決する化粧品とスキンケアの理解
ニキビのくり返しは「ニキビの要因が重なり続ける肌」の結果に過ぎません。したがって、「ニキビの要因が重ならない肌の状態が続く」ことが必要です。
しかも「ニキビの要因をつぶす」のではなく「ニキビの要因を防ぐ」ことが大切です。
ニキビやニキビ跡の「症状」を対象とする限り、治療でも予防でも「肌の問題」が解決しないからです。
ニキビケアなどでは「ニキビの原因は古い角質が毛穴をふさぐこと→古い角質を取り続ければ、ニキビは治し続けることができるし、予防も出来る」と宣伝します。
しかし「治し続ける」ということは、やはり「でき続ける」ということです。そしてそのような肌の状態では、ニキビだけでなく、跡が残りやすく目立ちやすかったり、皮脂過剰や赤みなども伴いやすくなります。
「ニキビを治したい」という言葉も、人によってその内容はいろいろあるかと思います。
でもニキビが治っても「再発したり、跡が残ったり」は、おそらく望んでいないことと思います。
もしあなたが「肌をキレイしたい」という前提で「ニキビを治したい」と感じているなら、まずこれらの問題を一度整理して、ヒフの役割や仕組みに合わせて、地道にケアに取り組むことをお勧めします。
まずご相談はWEBカウンセリングからどうぞ。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2015年12月23日16:34 / 投稿者:kazuyuki terada