イソトレチノインで解決しないニキビ

イソトレチノインでもニキビが治らない・再発のご相談


ニキビ治療の「最後の切り札」とも言われるイソトレチノインの服用ですが、それでニキビが落ち着いても、服用を止めると再発したり、ニキビ跡がきれいにならないなど、お悩みの方もいます。

  • 個人輸入でのイソトレチノン服用をはじめ、片方の頬のニキビは治りましたが、フェイスラインの辺りがしこりと炎症を伴ったひどい状態です。
    とにかくひどいです。
  • イソトレチノインという強力なニキビ治療薬を服用していますが、一時期よくなったものの、三ヶ月ほどでまた元通り・・・。
  • ロアキュタンを飲んだ時期はありましたが、服用を終えて2ヶ月ほどでまたニキビが出来始めてしまいました。

なぜそうなるか?どうすればいいか?考えていきましょう。

ニキビができるプロセス

通常、毛穴の中にある皮脂腺で作られた皮脂は、毛穴から肌表面に排出され、体を守る皮脂膜の一部となります。

イソトレチノインでニキビを治そう

ニキビは、簡単に言えば、「肌表面の角質層が毛穴をふさぎ→皮脂が出れなくなり→ニキビ菌の増殖などで、炎症が起きる」といったプロセスで形成されます。

イソトレチノインに期待されるニキビ治療効果

トレチノインは肌の表面である角質層をつくる表皮細胞を増殖させ、表皮自体は厚みを増し、角質層は薄くなります。

角質細胞の入れ替わり(表皮ターンオーバー)は早まり、また角質の剥離によって、薬が浸み込みやすくなったり、角栓が取れるなどもメリットとされます。

イソトレチノインでニキビを治すプロセス

イソトレチノインはビタミンA誘導体の一つで、ニキビに対しては、皮脂腺の退縮による皮脂分泌抑制、抗炎症作用、皮脂抑制による毛漏斗部の角化異常を抑止するとされます。

ニキビのプロセスは「角質が毛穴をふさぎ→皮脂が出れず→菌が増殖」ですので、これらを効率的に阻害できるということになります。

※効果・作用が強い薬は、副作用のリスクがあります。イソトレチノインの個人輸入での使用について注意喚起も出ています。

イソトレチノインで治ったけど再発

私どもに寄せられるご相談では、

  • 美容皮膚科でイソトレチノイン服用、ピーリング等行いニキビ肌は劇的に改善されましたが、通院が終わると、通院前と同じような状態に悪化。
  • 美容クリニックに通い、ロアキュタンを服用、肌の調子は良くその期間も1年ほど続きましたが、薬をやめしばらくして、再発し、今では美容皮膚科に通う前と同じくらいひどいです。
  • ロアキュタンといったお薬をのむと魔法のみたいに治りましたが、辞めるとまたニキビが爆発しました。

といった内容がほとんどです。

イソトレチノイン薬のニキビ再発率は


・12ヵ月時点で、患者の97.4%が「にきびが改善した」と報告した。
・全体では12ヵ月時点の再発率は32.7%、再治療率は1.72%であった。
・イソトレチノイン低用量治療群では、再発率は47.4%(95%信頼区間[CI]:32.3~63.0%)であったのに対し、イソトレチノイン高用量治療群は26.9%(同:18.3~37.8%)であった(p=0.03)。

(※参照:難治性にきびへのイソトレチノイン、やはり高用量がよい?

とあります。

容量による差がありますが、切り札とは言え3~5割で再発ということです。他の医療系HPでも「25~50%で再発」と記載が多くあります。

ニキビは「肌の表面、皮脂、ニキビ菌」といった「皮膚に当たり前に存在するもの」が要因です。
これらが無くなるものではありませんし、無くすべきでもありませんが、正常なバランスを維持しにくい、バランスを崩しやすい肌のままでは、ニキビを治しても、またニキビができてしまう傾向はあるのでしょう。


In most cases, isotretinoin offers a prolonged (and sometimes permanent) acne cure. But in some patients, acne comes back once their course is over.
「ほとんどの場合、イソトレチノインは長期の(そして時には永続的な)にきびの治療法を提供します。 しかし、一部の患者では、コースが終了するとにきびが再発します。」”

(※参照:10 of your most burning questions about Accutane, answered by dermatologists

「再発をくり返す=治らない」という認識のズレ

イソトレチノインに限りませんが、ニキビ治療は対症療法になります。
基本的な考え方は「薬・治療の作用でニキビを止める。止めている間に、(自然に・年齢などによって)ニキビが出来なくなる」というものです。つまり「しのいでおく」ためのものです。

実際に使用後、再発しなければ結果オーライですが、元々「二度とできなくする」ものとは違います。

というのも、ニキビを構成している「肌表面のバリア・皮脂・ニキビ菌」が無くなるわけではないので、これらのバランスが崩れやすい肌のままでは、どのようにニキビを治しても、結果的にニキビの要因が重なりやすいままだからです。

(参照:イソトレチノイン2クールでもくり返すニキビ克服談

イソトレチノインで解決しないニキビはどうすれば?

イソトレチノインに限りませんが、ピーリングをはじめ、トレチノイン、レチノール、ディフェリンデュアックベピオエピデュオなど、これらは効率的にニキビのプロセスを阻害する優れたニキビ治療です。

したがって多くの場合、ニキビを効率的に治療できると考えられます。ただ、これらの治療は、あくまで「ニキビを治す」ことが目的です。肌を「安定的に正常に」というものではありません。

そのため、もともと肌の弱い方、反応を強く起こしやすい場合などは、思うように効果を得られなかったり、かえって痛めてしまう場合もあります。

「ニキビを治す」という方針でも、思うようにニキビが改善しない、再発をくり返すなど、そのようなお悩みがある場合は、「肌を健康にする」というのも一つの選択肢になります。

イソトレチノインで治らない、再発をくり返すなどでお悩みの方は、まずはカウンセリングフォームからご相談ください。ニキビは治しません。肌を健康でキレイにすることを考えます。

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2021年4月9日17:26 / 投稿者:kazuyuki terada