免疫力を高めてもニキビが治らないご相談

免疫力を高めればニキビは完治?


ニキビの長期化やくり返しは「免疫力が低い?」と感じることがありますし、またそういった切り口の宣伝もあります。

  • 看護師になってから美容クリニックへ通いニキビは改善したと思ったら、1年前から再発して悪化。病院の薬では改善せず、鍼治療のクリニックで肌の免疫力を高めで治すと言われ通いましたが完治はせず。ニキビ跡もひどいです。
  • 都内の美容クリニックで、ピーリング・光線治療でニキビは改善。ニキビ跡もほとんど目立たなくなったが、1年前から再び悪化し、今度はまったく改善せず。鍼治療のクリニックで免疫力を高めてニキビを治していますが完治はせず。
  • 20代後半でニキビ用化粧品で、一時的にすごい治りましたが、肌がとても弱くなり、何にでも反応する肌になりました。現在、接骨院で免疫力を高める光線治療をしてもらい、栄養も気をつけてますが、二年過ぎても良くならず、途方に暮れる毎日です。

免疫力を向上してもニキビが治らないご相談

等ご相談がありますが、まずは順を追って、問題を確認していきましょう。

ニキビができるプロセス

ニキビは、肌表面のバリアが毛穴をふさぎ、皮脂が出れなくなり、そこで酸素が嫌いで皮脂が好きなニキビ菌が増え、炎症を起こしてしまう状態です。

ニキビのプロセス

ニキビが「治る」とは?

上記が「ニキビ化した毛穴」です。だから「ニキビ治療・ニキビケア」では、バリアの除去や皮脂抑制、殺菌などを行うことで、ニキビを治します。(参照:治らないニキビの正体はこれです。

毛穴がニキビになるプロセスの阻害や、ニキビの構造を壊すことで、「ニキビを治す」という目的は可能です。が、同時に誤解が生じやすいところです。

ニキビが治るイメージの誤解

この「ニキビを治す」は、対症療法であり、長期的にくり返す人がイメージするような根本治療とは目的も方法も異なります。「ニキビは年齢などで自然に出来なくなるもの」として「それまで対症療法で対処する」という考え方です。

肌を正常な状態に回復し、安定させる目的ではありません。

(参照:誤解が多い「ニキビが治る過程」のイメージ

「免疫力」という言葉は便利に使われがち

本来の人体の「免疫システム」は、大まかに言えば「人体に侵入する異物・敵」に対する排除システムです。
流通している「免疫力」という言葉には、「病気を予防・治癒する能力」といったイメージがあるかと思います。

「微妙に間違ってない」ところもあるので説明が複雑になりがちですが、ニキビに絞って言えば、たとえば毛穴をふさぐ肌表面のバリアが毛穴をふさぐことは、バリア機能の結果と言えますし、また、ニキビの炎症も化膿も「免疫が機能した」結果です。

実際にはニキビは免疫反応を伴った状態

このように解釈の仕方によっては、ニキビの諸症状は「身体を守る機能」が、活発化している状態ですので、「免疫力が低いからニキビができて、高くなれば解決する」という表現は誤解を招きかねません。

(ここでは余談になりますが、ニキビ菌も通常の毛穴では、皮脂を分解して保湿剤に変え、提供する有益な存在です。)

アレルギーや自己免疫疾患も「身体を守るシステムが、身体を攻撃してしまう」という状態です。つまり、「免疫力」というチカラが高まれば、色々解決するというわけでもありません。実際のところ「宣伝用のフレーズ」程度ですので、それ自体が害になることはあまりないと思いますが、解決したい悩みに関しては「真に受けない」ことが重要です。

(参照:体質改善でニキビを治そう。しかし。

ニキビのくり返しの仕組み

ニキビは「肌のバリア・皮脂・ニキビ菌」によって、毛穴がニキビがした状態で、だから「バリア除去や皮脂抑制、殺菌など」でニキビは治療されます。

が、バリアも皮脂もニキビ菌も、「体を守るもの」でもあり、くり返し作られます。

ニキビが治らないのは免疫反応が必要な状態が続いている結果

これらがノーマルなバランスを維持したまま入れ替わればいいですが、ニキビのバランスで入れ替わるなら、治しても、またできます。

免疫力が低いからニキビが続くというわけではないですし、広義で言えば、「免疫力が高いから」ニキビが繰り返されるとも言えてしまいます。(ニキビの慢性化は「免疫反応を起こす必要が続いている肌の状態」と言えます。)

“細菌はリパーゼ、ヒアルロニダーゼ、プロテアーゼを産生し、免疫細胞を活性化して炎症を引き起こします”
(参照:ニキビにおける皮膚免疫系の役割

免疫力に無関係なニキビはどうすれば?

実際、若くて健康な「免疫力が高そうな」人でも、条件が重なればニキビはできます。

もともと「免疫力が低いから」できる肌トラブルとは違いますし、免疫力が低いから続くわけでもありません。

むしろ、肌トラブルの多くは「免疫反応(体を守る反応)」の結果です。

これをどうやって正常な範囲の落ち着けていくか?

まずはカウンセリングフォームからご相談ください。

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2025年4月10日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada