英国西欧のニキビ事情

英国、西欧のニキビの増加率など


主に欧州の調査ですが、比較的広い範囲の規模の調査がありました。

1990年から2021年までの10〜24歳の青年および若年成人における尋常性ざ瘡の世界的、地域的、および全国的な負担:傾向分析 [ British Journal of Dermatology ]

(参照:Global, regional and national burdens of acne vulgaris in adolescents and young adults aged 10–24 years from 1990 to 2021: a trend analysis

英国で増加、ドイツが最大

上記調査では「1990年から2021年までの204の国と地域の10歳から24歳の個人」とあり、若い男性よりも若い女性の方が約25%高かった(人口10万人あたり10,911.8人対人口10万人あたり8727.8人)とのことです。

この報告について、英国皮膚科医協会の記事にも解説がありますが、ここ30年で、英国の若者のニキビ発症率は最も高く、21年までに14.6%。1990年から7.4%の増加。
大半が皮膚科にかからず、自己管理すると想定した場合、実際には95%だろうということです(「重症度などの程度」はわかりませんが)。

これらに関して北京の周朱博士は、「1990年代以降、若者のニキビは、ほぼ世界中の国々で徐々に増加。研究では、理由までは調べていませんが、食事、ストレス、肥満率、都市化による汚染への曝露の増加、または単に治療を求める可能性の増加などのライフスタイル要因に関連している可能性」を示唆しているとのことです。

また、ドイツでは、ほぼ16%(15.98%)がにきびと診断されていたとあります。

逆に、ニュージーランドでは減少

報告では、特に西欧で多く、北アフリカや中東では最大の増加率ということですが、これらも「医療へのアクセス率増加」もかかわるため、実数の把握は難しいかもしれません。

逆に減少傾向のあった国がニュージーランドですが、この理由に関して、ニュージーランドのルイーズ・ライヒェ医師は「早い段階でイソトレチノインを処方しているから。英国やオーストラリアでは、イソトレチノインの副作用の懸念から、規制がある。」と解説。

でも「単に、にきび患者が治療を受けるためのアクセスが減少しているという事実を反映しているだけかもしれません」とも言っています。周朱博士は理由に関しては更に調査が必要としています。

SNSの反動?

これらに関連して、Timesのサイトにはこんな記事も出ていますね。

「なぜイギリスのティーンエイジャーはこんなにひどいニキビを持っているのか、そしてそれをどう治療するのか」
“皮膚科医は、ソーシャルメディアによって加速された「完璧な肌」の追求が、この疾患の診断の増加を引き起こしている可能性があると警告しています”
“皮膚科医は、完璧な肌を不健康に追い求めることもニキビ患者の増加に拍車をかけているのではないかと懸念”
(※見出し部のみ引用)

こうなってくると定量的な統計にならなくなってきますが、ネット以前にも雑誌の加工された写真を「当たり前」に設定してしまい、自分の肌が嫌になる、ということはあったと思います。個人差もあることなので、「基準」をどうするかの問題は難しいところですが。

くり返しのニキビはどうすれば?

もともとニキビ自体は、程度の差を差し引けば世界中の誰でも経験するような肌トラブルと言っていいもので、放っておいても消えるものがほとんどですし、多少こじらせても皮膚科の治療で治って終わればいいのですが、治療してもくり返したり、治すほど悪化する・長期化するなどの場合、別の選択肢もあります。

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2024年11月28日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada