インナードライの肌診断。ニキビはどうすれば?
化粧品販売の肌診断などで「インナードライ肌」と言われたり、自己判断される方のご相談では
- 肌診断をしてインナードライと言われ、勧められた化粧品でもニキビが減る事はありません。体内ケアも徹底してますが、ニキビが消える事はありません。
- 顔全体がテカりやすく肌診断ではインナードライでキメが悪いと言われています。頬と顎に大量にニキビができて、ニキビ跡が頬と顎にずっとあります。
- インナードライでセラミドが重要といわれ、様々な化粧品を試しましたが効果はありません。女性ホルモン系の物、海外製のサプリも取り寄せて飲んでますが効果はありません。
- イソトレチノインとケミカルピーリングでも肌の状態は良くなりません。現在はエピデュオを塗っていればニキビはできないですが、やめるとまたできます。肌の特徴としてはインナードライです。
といったパターンの内容が多くあります。少しずつ整理していきましょう。
肌の構造
肌の表面は「身体を守るバリア層」になっています。
このバリアは4~6週間かけて徐々に分解された死滅した細胞が、重なり合うバリア構造になっています。バリア層を構成する角質細胞、脂質、アミノ酸などは、「常に作られ→体を守り→剥がれて垢になる」という循環で入れ替わり続けています。
また、このバリアのさらに表面を、毛穴から出る皮脂、バリアを構成する脂質、汗や不感知蒸泄で出てくる水分が混じった皮脂膜が覆います。これで、乾燥を防ぎつつ、必要な菌が増えやすく、有害な菌が増えにくい環境になります。
(参照:キレイな肌とは)
肌の構造とニキビ
ノーマルな状態のバリアが安定して作られ続けている肌では、特に問題は生じませんし、見た目にもキレイな状態です。でも、バリアが損傷したり、乾燥や刺激などの状況により、肌表面は身体を守るために「急いでバリアをつくる」ことがあります。
これが毛穴をふさぐと、毛穴はニキビの要因が重なりやすくなります。また皮脂量の増加や、化膿を起こす菌が増えやすい環境になるなど、ニキビの形成や悪化の要因も重なりやすくなります。
(参照:肌トラブルとは?)
「インナードライ」のイメージ
肌表面の水分量・油分量などを測定し、「インナードライ」と言われる肌の状態はおおむね、
「肌の内側が乾燥し」+「毛穴からの皮脂過剰」
というイメージです。
またこの解決として、「油分は多い→水分を足す→バランスよくなる」と説明されることが多いようです。
化粧水を塗れば測定値には「バランスが良い」と反映されるかもしれませんが、バリア構造にはなっていないことを理解しておきましょう。また肌表面の水分・油分値は、一日の内でも変動しますので、数値自体にあまり振り回されないようにしましょう。
インナードライ肌はニキビの原因か?
インナードライ肌は、「乾燥したバリア・過剰な皮脂」の組み合わせを指すとすれば、ニキビのプロセスからも要因は重なりやすいと言えます。
これに関して「インナードライ肌が原因で→ニキビができる」という流れで「因果関係」として、問題をイメージする方は多いですし、そのような説明もあります。
そのイメージで問題を捉えると、「インナードライが治れば→ニキビが治る(できなくなる)」と考えてしまいますし、実際「インナードライを治してニキビを治したい」というご相談もあります。
が、実際には「バリア形成に問題があり」→「乾燥肌+皮脂増(インナードライ状態)+毛穴はニキビ化しやすい」というように、ニキビもインナードライも、どちらも肌の状態の「結果」として考えることが重要です。
(参照:ニキビが何度も再発。何をすれば治るのか?というご質問)
インナードライ肌のニキビ解消法
つまり、「インナードライ肌もニキビも」、正常なバリアを安定的に作れていない結果です。
多くの方は「インナードライ用の何かを塗れば、インナードライ肌が治るから、ニキビができなくなる」とイメージされますが、実際に重要なことは、肌が正常なバリアを安定して形成し続けていることです。
正常なバリア=キレイな肌はどうすればいいか?
まずはカウンセリングフォームからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2024年4月10日12:30 / 投稿者:kazuyuki terada