イソトレチノインで目や爪の副作用

イソトレチノインで目や爪の副作用


ノルウェーのインフルエンサーの方が、イソトレチノインの使用で目の脂腺に問題が生じたという訴え。

イソトレチノインで目に副作用

人気のある薬に対して警告(ダグブラーデット ノルウェー)

“インフルエンサーのセリーン・フィエルバン・リー(26)は、1年前にイソトレチノインを始めました。”

“イソトレチノインの一般的な副作用は、唇、皮膚、手、目、鼻粘膜の乾燥であり、鼻血を引き起こす可能性があります。”

“セレーネは、5つの異なる眼科専門医に行ったことがあると言います。誰もが彼女の目の中のほとんどすべての油腺が破壊されていると信じています。
– 油腺が少ししか残っていません。残りは死んでしまい、私にできることは何もない、と彼女はダグブラーデットに語った
彼女は、自分の目へのダメージは永久的なものだと考えています。”

通常、イソトレチノインでの副作用は可逆的(元に戻る)と言われていますので、現状で判断できないと思いますが、相当ひどいドライアイになっているかもしれません。

彼女の場合は、「副作用は承知の上」で使用されたということですが、「いざ生じると思ったより大変」だったようです。

イソトレチノインで爪の副作用

全身性イソトレチノイン療法を受けている患者の爪の変化

イソトレチノイン服用群と、局所治療群(過酸化ベンゾイルなど)での比較で、100人中34人で「爪甲統合症19例(55.9%)、白血球炎4例(11.8%)、爪白血症3例(8.8%)、MND2例(5.9%)、PG2例(5.9%)、慢性爪周囲炎および肉芽組織2例(5.9%)、爪甲崩壊症1例(2.9%)、Beau’s系統1例(2.9%)が発症」とあります。

また、こちらでは「イソトレチノインによる二次的な爪の変化は可逆的であり、治療期間とは無関係ですが、累積用量に直接関連」とまとめてあります。

爪の副作用の話は以前にもありましたが、

爪甲の成長速度と厚さに対するイソトレチノインの影響

大枠の説明で言えば、皮膚と同じ傾向ですが、「イソトレチノインは爪の成長速度を徐々に早め、爪を薄くする」ことがあるとのこと。

個人輸入代行などでの使用は控えましょう

上記引用記事にも
“イソトレチノインはビタミンAの類似体で、副作用はビタミンA過剰症に近いものがあります。粘膜や皮膚、眼、催奇形性、精神医学、神経筋でも多数の副作用が報告されています。”

とありますが、現在もまれに「個人輸入・自己判断」で使用されている方からのご相談があります。
ビタミンAの類自体は化粧品などでも配合しているものがある為、気軽に感じるかもしれませんが、「医薬品」レベルの物は、基本的に医師の管理下で使用するべき類です。

アキュテイン(ACCUTANE)(わが国で未承認の難治性ニキビ治療薬)に関する注意喚起について(厚生労働省)

(参照:ニキビが治るレチノール化粧品を使ってみましたが。というご相談 , ビタミンA導入でもニキビが治りません。というご相談

慢性ニキビの解消には?

ニキビはどうしても「早く治したい」ですが、基本的にニキビ治療は対症療法です。ニキビが出来なくなるかどうかは、「いつか年齢などで自然に出来なくなる」という前提があります。

だから薬の作用でニキビが減っても「肌がノーマルに改善し、安定したからニキビができない」とは限らず、「薬や治療が効いている間、ニキビはできない」ということも少なくありません。

(参照:イソトレチノイン2クールでもくり返すニキビ克服談

「薬を変えながらくり返す・治療を変えながらくり返す」という場合は、短期的に「ニキビを治す」話では済まないことが多いです(だからくり返します)。

長期的な経緯や、背景にある問題を踏まえて、現状を位置付け、対策していく必要もあります。
まずはカウンセリングフォームからご相談ください。

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2024年11月17日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada