乳酸ピーリングでもニキビが治りません。というご相談
- 乳酸を使用したマイルドなピーリング、ビタミン導入もして、去年一度落ち着きましたがまた最近フェイスライン、頬に白ニキビができ始めました。
- 美容皮膚科で乳酸ピーリングをしてもニキビは出続けています。酷い時は人目を合わせてと話すのがしんどいです。健康な肌になりたいです。
「乳酸ピーリングでもニキビをくり返す」「乳酸ピーリングでもニキビが治らない」といったご相談をいただきます。
乳酸ピーリングとは、「一般的なピーリングより安全で、だけど効果はある」と言ったところでしょうか。それでうまくハマった方にとっては朗報と言えるかと思いますが、そこから外れてしまった肌の場合、どのように考え、対策していくか?考えていきましょう。
ニキビの形成と、ピーリングの効果
ニキビはシンプルに言えば
「肌表面の角質層が毛穴をふさぎ、皮脂が肌表面へ出れなくなり、その毛穴でニキビ菌が増えやすくなり、炎症を起こし・・・」
といったプロセスの結果です。
したがって、これを治療するためには、角質層・皮脂・菌などをコントロールする方法を採られます。
ニキビ治療でのピーリングは主に毛穴をふさぐ角質層(体表面のバリア層)を剥離することによって、ニキビの構造を壊す方法となります。
実際これによって「ニキビ」自体は治療できますし、継続することでニキビができる前に、ニキビの構造を壊せますからニキビの予防もできると言えます。
(外部サイト参照:ケミカルピーリング-どのような作用機序で効きますか?)
(参照:なぜ、ケミカルピーリングでニキビは増えたのか?)
乳酸ピーリングの宣伝では
乳酸ピーリングでは「剥離しないピーリング」といった宣伝文句が使われていることが多いです。
が、一般的なピーリングで使用されるグリコール酸やサリチル酸と比較して、分子量が大きいため、肌の深部までは届きにくく、肌表面のバリアの、さらに浅層だけを剥離するといわれます。
そのため「肌への負担や刺激が軽い」「炎症が穏やか」「お肌に優しい」と言った宣伝が多くあります(乳酸ピーリング推しのクリニックなどでは「今までのピーリングは、日本人の肌にはトラブルが多かった」と書かれていたりしますが・・・)。
また、美白効果もあるとされています。
(参照:皮膚科のピーリングでも再発するニキビを肌から変えるノウハウ)
なぜ乳酸ピーリングでニキビが治らなかったのか?
乳酸ピーリングに限りませんが、ニキビに対してピーリングを推奨する宣伝には「古い角質の蓄積を除去する」というものが多くあります。
角質層が毛穴をふさぐことがニキビの要因ですので、これを剥離することはニキビ治療になります。
しかし、毛穴をふさいでいる角質を「古い」というのは正確とはいえません。
「古い」と聞かされれば、「代謝が悪い・新しくしたい」とあなたも感じると思います。
とはいえ実際に毛穴をふさいでいるのは「正常に形成されていない角質層」や「急いで作られた角質層」で、これを除去してニキビの状態を破壊したり、毛穴をふさぐ前に角質層を除去しても、その後で正常な角質層を形成できなければ、また毛穴をふさぎ、ニキビになり・・・というプロセスが始まります。
特にニキビが慢性化している場合や、ニキビを完治したと思っても再発するような場合、「ニキビを治す」と「ニキビができなくなる」は別の問題だと理解しておく必要があります。
(参照:治し続けるほど問題が深刻になるケース)
乳酸ピーリングでも治らない・再発する場合の解決法は?
乳酸ピーリングは、グリコール酸やサリチル酸でのピーリングのデメリットやリスクを最小化する方法ではあると思います。
しかしそれは同時に、ニキビ治療での効果も最小化することにもなりますし、かといってピーリングの効果を最大化することが「肌に良いのか?」と考えても、乳酸ピーリングの宣伝で言われる普通のピーリングの「肌への負担や刺激」「日本人の肌に合わない」などが問題にもなります。
いずれにしても「バリアの代謝を促す」類の美容法は、多くの方にはメリットが多い方法とされていますが、そもそもトラブルを起こしやすく、代謝が活発になっている肌の場合、バリアの回復を優先させるという考え方があってしかるべきです。
表皮の代謝を促しても、バリアが正常に回復したり、安定するというものでもありませんし、「新しい=良い・古い=悪い」は単なるイメージです。
肌を健康でキレイにし、それを安定的に持続するには、まずはカウンセリングフォームからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2021年1月12日18:48 / 投稿者:kazuyuki terada