皮膚科でもらった治療薬でもくり返すニキビの根本解消方法
もくじ
あなたがニキビ治療薬でこんな経験をしたなら、解決法があります
- 「菌がたくさんいるからとディフェリンとアクアチムをもらい、一週間ほどで治まりますが完治前にまた悪化」
- 「ダラシンとディフェリンを使っているのですが一向に良くなりません」
- 「アクアチムクリームとミノマイシンで副作用が出た」
- 「子供が勝手に個人輸入代行の薬を買ったのですが、皮がむけて・・・」
ニキビの治療薬使用の経験のある方から、上記のようなご相談があります。(※薬品の個人輸入代行には注意が必要です。→厚生労働省:未承認の難治性ニキビ治療薬に関する注意喚起、にきび治療ピルDiane-35で肺塞栓症。)
(※イギリスでニキビ治療薬アキュテインによる自殺の疑いがある事例があります。)
「ニキビを薬で治そう」と考える人は多くいらっしゃいますが、実際には上記のように、「治しても再発する」「薬を止めると悪化」「効かなくなってくる」など、なかなか難しい状況になるケースもあります。
ではどうすればいいのか?まずは肌で起きていることを、順を追って理解していきましょう。
ニキビ治療の薬は「ニキビを治す」か?
ニキビの治療薬はどのように効くのか?まず、ニキビがつくられるプロセスを見ていきましょう。
正常な肌の毛穴では、皮脂腺でつくられた皮脂が、毛穴に住むニキビ菌によって遊離脂肪酸という水と混ざり易い脂に変わり、肌の表面に排出されます。排出された皮脂は、弱酸性の皮脂膜をつくります。
正常な皮脂膜がつくられている肌では、肌に有用な常在菌、いわゆる美肌菌にとって快適で、害になる細菌にとって棲息・増殖しにくい肌の環境ができています。
ニキビができる肌の毛穴では、厚くなった肌の表面(角質層)が毛穴をふさぎ、皮脂が外へ出れません。
ニキビ菌は嫌気性・好脂性といって、酸素が苦手で皮脂を好む菌なので、ふさがった毛穴の中は、増殖するのに都合のいい環境になります。
そして閉じた毛穴でニキビ菌が増えると、ニキビ菌がつくる酵素や、発生する活性酸素などが刺激の要因となり、炎症を起こしたり、毛漏斗部分を刺激し、毛穴をさらにつまらせることもあります。(参考:ニキビの赤み解消)
おおまかに言えば「毛穴がふさがる・皮脂分泌・ニキビ菌が増える」といった条件が重なることが、ニキビができるプロセスとなります。
そのためニキビの治療薬は、おおまかにわけると、
- 菌を殺すことでニキビを治すもの
- 毛穴をふさぐ角質をこわす
- 皮脂量をコントロールするもの
という考え方にわけることができます。
いただくご相談からは、それぞれを使用したり、併用されることもあるようです。
だったらなぜ「私には効かない」のか?
POINT:対症療法だと理解しましょう
ニキビが上記の条件でつくられ、それぞれの要因に対処すれば、ニキビは治ると考える事は、間違いではありません。
でも、現実には、それでもスムーズに解消されない例も少なくありません。
あなたも「色々使ったけど効かなかったぞ」と思うでしょう。あるいは「ピーリングやレーザーなどの治療と組み合わせたのに、結局は新しいニキビが出来て、ニキビ跡も残る」と思う人もいるでしょう。
では、薬が効かない、もしくは使用を止めると再発するあなたのニキビは何なのか?
ここで「実はニキビじゃない別の病気か?」「やはり体内の毒素が!」と考える必要はありません。
これは目標設定の問題です。
ニキビの治療薬の目的は、ひとつには「できたニキビを治すこと」です。つまり、「くり返すニキビの解決」自体は目的ではないのです。(対症療法)
ですから、あなたのお悩みが「ニキビがくり返すこと」であれば、「目的と方法」の間には、はじめからズレがあることをよく理解しておくことが必要です。(参照:繰り返すニキビの対策方法。事前に避けるべきリスクとは?)
この場合、せっかく頑張ってニキビのお薬をつけていても
毛穴がふさがる・菌が増える→ニキビ→【治療=毛穴の角質をとる・殺菌・皮脂抑制】→少し経つと→また毛穴がふさがる・菌が増える→ニキビ→・・・
このように、「あなたにとって」は根本的な解決とはいえない方法である可能性があります。
そして、これはピーリングなどのリスクと同様です。(参考:ピーリングで治らないニキビを美肌にする方法、皮膚科のピーリングで再発するニキビの根本的解消法)
治療薬でニキビ予防
また別に、「治療薬を使用し続けることでニキビ予防」、という考え方もあるようです。
つまり治療薬を使用し続けて、「薬の作用によってニキビが出来ない肌にしておく」という考え方です。
ニキビの条件に合わせて言えば、「角質を剥がす薬・殺菌・ピルで皮脂抑制など」になりますね。
でも、あなたは「やっぱり色々使ったけど効かなかった。止まらないし。再発したし。」と思うでしょう。
なぜ「治るはず」だったのに、そんな結果になったのでしょうか?
「治してもくり返す。でも治したい」ジレンマ
なぜならやはり、「ニキビを治す」という言葉の意味について、「あなたの悩み」と「ニキビ治療」でズレがあるのです。
たとえば、
- 原因:「ニキビの原因は毛穴が古い角質によって詰まることです」
- 解決:「だから薬で毛穴の角質を剥がせば治る」「剥がし続けて予防」
という宣伝もありますが、それは「毛穴が“ふさがり続ける”」から、「“バリアを剥がし続けて予防”」ということです。
これでは対症療法と、根本的には代わりはありません。
つまり、ニキビ治療の薬は、「正常な肌の回復・維持」を目的にしていませんので、ニキビを壊し続けることで、同時に「バリア機能」の問題が深刻になり、再発やニキビ跡のリスクが高まる可能性も否定できません。
これは、たとえばアダパレンが配合されたディフェリンやエピデュオゲル、過酸化ベンゾイルが配合されたベピオゲルやデュアック、エピデュオでも言えることです。
「ニキビは治せば解決する問題だ」と、はじめに考えることで、かえって問題を複雑にさせているのかもしれません。
(参照:ニキビ半減でも95%がニキビ跡になるニキビ治療、ニキビの完治なら、「ニキビの原因と治療法」の見直しを)
ニキビを根本的に解決するポイントとは?
このように、「薬で治してもくり返すニキビ」の解消は、「できたニキビを治す」だけでなく、別の視点・別のポイントを押さえておくことが必要です。
そうしないと「治す→できる→治す→できる」をくりかえし、冒頭のようなご相談になるからです。
この問題の解決は、「毛穴はふさがらず・皮脂は適度で・ニキビ菌が害にならない」ということですね。
これが実現できれば、ニキビができる条件は重なりませんし、結果ニキビはできません。もちろん悩む必要はありませんし、くり返しようもないですから。
では押さえておくべきポイントとは何か?
あなたのお肌の状態をお伺いし、一緒に考えて行きたいと思います。
もし、あなたが思う「ニキビを治したい」の真意が、「ニキビをくり返さない健康でキレイな肌になりたい」ということでしたら、私にもお手伝いできるかもしれません。
まずはWEBカウンセリングからご相談ください。優れた治療薬で得られる効果と、あなたが望む結果が、同じであるとは限りません。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2013年12月17日04:34 / 投稿者:kazuyuki terada