牛乳とニキビ
「何を食べたらニキビが治りますか」的なご質問は良く頂きますが、牛乳とニキビについて海外の記事がありましたのでご報告。
牛乳とニキビの関連については以前から報告されていましたが、この記事にはアメリカの美容関連、皮膚関連の医師のコメントや、具体例の記述もありましたので、以下に翻訳を掲載します。
わかりやすい一例
20歳のMegha Shukla(仮名)は、重度の脂性肌であり、段階3の悪性のニキビに苦しんでいました。様々な治療薬を試したが、良い反応は得られませんでした。彼女は1日にコップに3杯の牛乳と大量のチーズを毎日摂取していました。
カウンセリング後、牛乳は一日一杯に減らし、他の薬を使用し、3ヶ月で彼女のニキビは薬が効くようになった、とアミット博士(レーザー医師・美容医師)は語った。
27歳のNishi Mehta (仮名)は膿疱性のニキビに苦しんでいました。ミルク、チーズ、ヨーグルトとアイスクリームの彼女の消費を減らした後に、彼女のニキビは、急速に沈静化。また彼女は、過酸化ベンゾイル5%、レチノイン酸0.025%で夜に治療した。
乳製品を消費する重度のニキビ患者を多く診てきたSatish Bhatia医師はそう語った。
調査によると
牛乳とニキビの関連が明らかになった調査では、ティーンエイジャーの調査を実施しました。
健康についてのウェブサイト「NaturalNews」では、1日に2~3杯の牛乳を飲む人が44%高い確立で重度のニキビを発症する可能性がある調査について
報告した。
William F Danby博士はニキビと乳製品の関連について調査しました。
彼は述べます「牛乳はインシュリンと、インシュリンに似た成長ホルモンであるIGF-1の濃度を上昇させます。
これらの2つのポリペプチド・ホルモン類は、ニキビの一因になる男性ホルモン受容体(別名アンドロゲン受容体)を開けるために協力して働きます。(そしてこれは、男性と女性の両方で発生します)
牛乳にはまた、いくつかの直接それらの開いたレセプターへ働きかける男性のステロイドのホルモン類を含みます… そう、それは、ニキビ形成に関して性質の完全な食物です。」
専門家によると
「牛乳や乳製品は、特定個人にとってはニキビの原因になります。
どちらも研究がありますがダイエットやニキビは非常に個人的です。
「人々はそれぞれ異なった食習慣です。牛乳は研究において、顔に皮脂生産の増加が示されました。2005年には大規模な研究があり、ニキビ発症と牛乳に8%の関与を示しました。
しかしながら牛乳は、骨や体重コントロールの特別な利点も考慮されるべきです。
おそらく、ほどほどの牛乳や乳製品は、人々にとって、メリットがありますし、特に過剰な脂性肌には良いでしょう。」Karkhanis博士
牛乳に含まれるホルモンであるIGF-1は人の皮膚でニキビの原因になるニキビ菌の温床である角栓を引き起こします。
乳製品は、黒ニキビまたはニキビの原因になる毛穴の詰まりになります。
これは文献で十分に裏付けられていると、Bhatia博士は考えます。
一方、美容医師でアンチエイジングの専門家である Jamuna Pai博士によれば、20年以上実際にニキビのくり返しの問題に悩む彼女の患者の50%以上は、牛乳によるニキビの悪化の報告例はありません。
彼女は言います。
「私は牛乳や乳製品が、直接的にニキビやニキビに関連する問題との関係があると言えないと思う。
他にも多くの理由があり、遺伝の問題やホルモンバランスの乱れなどが最重要です。衛生面、ストレス、その他のような要因があり、ニキビの発症要因になることもあります。
消費の過剰はニキビ解消の悪化要因とすることができるが、それだけが原因であるとはいえない。」
あなたはどうすればいいか?
「もし、ニキビの原因を牛乳や乳製品と特定できる場合、乳糖不耐症や乳アレルギー同様に、2~3ヶ月間、その製品を摂取しないよう忠告します。
この間、患者はニキビの状態を注視しておく必要があり、乳製品を断つことでニキビが減少するなら、彼・彼女には、脱脂乳を飲むことをすすめる。そしてもし、苛立つことがないなら、全乳を脱脂乳へと切り変えるとPai博士はアドバイスします。
Bhatia博士は乳製品や豆乳を完全に摂取しないことを薦めています。生乳や有機牛乳は、低温殺菌・均質化した乳製品よりも簡単に消化できます。最良なのは、甘くない無農薬のアーモンドミルクかココナッツミルクです。
実際の影響はどの程度だろうか?
まず、上記記事の事例が「毎日2~3杯の牛乳」や、さらに「チーズやアイスクリームなどの乳製品」も大量に摂取しているのですが、その状況が必ずしも日本では一般的ではありません。
私は特に牛乳が必要とも不要とも思いませんが、この種の記事によくあるように、最終的には食事にはバランスが必要です。何を何日何グラムといった話も現実的ではありませんし、多少食事のバランスが崩れていても、ニキビができにくい人はできにくいです。
いずれにしてもよほど極端なことをしない限り、現代では「過度の栄養不足・過剰」ということは考えにくいですし、野菜不足などを感じる場合はそれを気をつけていただければいいかと思います。
(追記)その他参考に
独立行政法人農畜産業振興機構のHP、消費者コーナーに、「牛乳が美肌をつくる!~正しい食生活は、美肌づくりの基本~」という記事があります↓。
概ねには「牛乳ゴリ押し」ではなく、「栄養バランスの取れた食事をするために、牛乳を活用する」という感じかと思います。
いずれの場合も、栄養に関しては、極端な偏りがなければ、そのような位置づけでいいのではないかと考えます。
過去、食品や健康食品は「〇〇が良い」「〇〇を摂らないと大変なことに!」といった宣伝は多くありましたし、今でも次々出てきます。
かといって、ビタミンEのような「一般的」なビタミンでさえ、「がんのリスクを抑える」と言われたり、「逆にリスクを高めるかも」と言われたりと、はっきりしないこともありますし、短期的に出た結果と、長期にわたる観察で、リスクが発見される可能性もあります。
特にこれからは、日本では少子高齢化もあり、また「フィットネスブーム」などの影響もあり、おそらく多様なサプリメント類に関する議論が、盛んになってくるかと思います。
それについて「賢い選択」をするために、情報を読み漁るのも方法かもしれませんが、「わざわざ選択しないことが賢明」ということも起きてくるかと思います。
情報過多の時代には、「情報を遮断する・聞き流す」というのも、情報との付き合い方かもしれませんね。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2014年7月27日00:38 / 投稿者:kazuyuki terada