ピルでも悪化・再発をくり返す大人ニキビ。健康的な肌を取戻す方法
「ニキビを治す目的でピルを服用したのに」
ニキビ治療が合わない方のご相談の中には、以下の様なご相談もあります。
- マーベロンで肌荒れとニキビが悪化…
- 低用量ピルをやめたとたん顎のラインにニキビが再発…
- ソフィアaを飲み始めて乾燥ニキビに…
- アンジュの服用を始めてから悪化して…
- トリキュラーを飲んでから皮脂もニキビも増えて…
ピーリングやレーザーでも治らない大人ニキビの原因はホルモンバランスだから、ピルなら効くらしい。
…でも、思ったような成果を得られない…。
楽しいはずの時間も、顔が気になって心から楽しめないし、いつもニキビを気にして過ごすのがつらい。本気でキレイにしたいのに、どうしたらいいんだろう?
もしあなたが、最後の頼みでホルモン治療をがんばったのに、上記のようにお悩みなら、最後までしっかり読んで、「問題は何か」を考えていただければと思います。問題の見方を広げれば解決方法の選択肢も増えるからです。
もくじ
ピルでもくり返す大人ニキビ解消の秘訣とは?
あなたも散々見聞きしてきたと思いますが、ご来店されるお客さまでも「大人ニキビはホルモンバランスの乱れが原因」と、直接的な因果関係を想像していることがあります。
まず、ニキビは、①毛孔の閉塞(毛穴がふさがる・つまる)、②皮脂分泌の増加、③ニキビ菌の増殖の、三条件が重なることで、毛穴に作られます。ニキビ自体が複数の要因とプロセスが重なって形作られます。
だから「ホルモンバランスの乱れ」があってもなくても、統計上、ニキビ自体は人口の約9割が経験します。
では、なぜ生理前にニキビが悪化することがあるのでしょうか?
女性の身体は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、この分泌バランスは一定周期で変わり、このバランスの変化は身体に様々な影響を与えます。
生理前には黄体ホルモンの比率が増え、黄体ホルモンは男性ホルモン(アンドロゲン)に似た作用があるため、皮脂分泌を促します。さらに直前には卵胞ホルモンと黄体ホルモンの比率が下がり、相対的に男性ホルモンの比率が増えます。これらの影響によって皮脂分泌を促す可能性が高くなります。
毛穴から出る皮脂量が増えると、「ニキビ菌増加→ニキビ菌が皮脂を分解し遊離脂肪酸が増える→有利脂肪酸が角化促進→毛穴がふさがる」というプロセスが重なることも考えられます。
さらに黄体ホルモンはアクネ菌の過剰増殖を抑制する抗菌ペプチド(hBD-3)の発現量の減少に関与し、ニキビ菌が増えやすくなるタイミングにもなってしまいます。
このようにホルモンバランスの変化は「ニキビの形成要因に影響を与える」といえます。
ホルモンバランス自体は「原因」というよりも
同時に、生理周期とは無関係にニキビができ続ける人も少なくありません。
「血液検査でも異常は無いのになぜ?」という方もいますし、生理とは関係なく、常に顎ニキビやフェイスライン、Uゾーンのニキビにお悩みの方も少なくありません。
また、男性でも、できる人はできるし、できない人はできません。
そして上記のように「かえって悪化した」「飲むのをやめたら再発」というご相談もあります。
ホルモンバランスの変化は、それ自体が「ニキビの根本的な原因」というより、「ニキビの原因・プロセスに影響する場合がある」という性質の問題です。
したがって、一歩引いて問題を見てみれば、ホルモンバランスの影響の「有無」よりも、ホルモンバランスの影響を「あなたは受けやすいか?受けにくいか?」が、より重要なポイントです。(参照:ニキビの完治は「原因と治療法」の見直しから)
逆説的に言いえば「ピルがすごく効いた!でも止めると再発した」という場合、「ホルモンバランスの変化に敏感なこと」のほうが、より重要な問題かもしれません。(参照:低用量ピルの服用、やめたらニキビ再発。というご相談。 、ホルモンバランス改善でもニキビが治らないご相談 )
特にニキビ跡も伴うなら
そして、ニキビのくり返しだけにとどまらず、ニキビ跡も残りやすいなら、それは、ピルに限らず、他のニキビ治療の場合とも共通する問題です。
仮に、「ニキビの原因」に対して対症療法を行って、ニキビの形成を阻害しても、ニキビ跡や肌トラブル全体の問題が解決するわけではありません。
たとえば、ピルの効き目で皮脂を抑制しても、それで肌の状態が正常になるとは限りません。場合によってはかえって「肌の正常なバランス」が、くずれることもあります。(参照:混合肌の大人ニキビを根本解消して、顎から美肌になる方法)
つまりピルを使用しても「ニキビ跡が残る・肌荒れ・ニキビ悪化」など、複数のお悩みが併発している場合なら、「バランスは崩れたまま、崩れ方が変わった」という可能性もあります。
あなたが単にニキビができやすいだけでなく、ニキビ跡が残りやすい傾向があるなら、このポイントはより重要になります。
(参照:ニキビ跡が皮膚科でも治らない場合の方針のたて方)
なぜなら、肌の状態そのものを正常に調整できていたなら、ニキビ跡はきれいに消えますが、ピルによって皮脂をコントロールしてもニキビ跡が残るなら、あなたにとって「問題の解決」とはいえないからです。
(参照:大人ニキビが全然治らない。というご相談)
ピルでも根本的な解消に至らないなら
原因の一部に対する治療では、肌のバランスがくずれるリスクはあっても、問題が無くなるわけではありません。
なぜなら皮脂分泌の増減、角質層の厚みの変化、毛穴のニキビ菌棲息は、「誰にでもあること」だからです。
だからといって、ニキビ形成の三条件に対して、全てのニキビ治療を行ったとしても、それでバランスが回復するわけではありません。むしろいっそうバランスを崩すリスクもあります。
もし、あなたが体に負担なく、無理のない方法で、Uゾーンの大人ニキビを解消して、きれいな肌になることをお望みなら、なぜ、あなたの場合、「誰にでもできるニキビ」が延々とくり返されて、その上ニキビ跡にまで至るのか?
そして、どこから手を付ければスムーズに問題が解決できるのか?
まずはカウンセリングフォームから一緒に考えていきましょう。
※参照 → 低用量ピルによる血栓症リスク(追記 2021/6/17)
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2013年12月17日22:45 / 投稿者:kazuyuki terada