ニキビにマスクは悪いのでしょうか?というご質問
ご来店されケアを行う方、またメールでご相談される方の中には、マスク着用を気にされている方が多くいらっしゃいます。花粉の季節などにも必要になりますから、いろいろ悩みどころです。
- 肌を隠すためにマスクをして学校に行く生活をやめたいです
- 職場で常にマスクをつけているのですがやめた方がいいですか?
- 人目が怖くて外出が不安です。マスクが必要ですが夏はどうすれば
- ニキビ跡もひどく、マスクをしないと外出できなくなってしまった
- 周りの人に見られるのが嫌で、悪循環ですが外出はマスクかファンデーションでかくしてしまいます。
春先にはこのようなご相談をよく頂きます。「ニキビに良い?悪い?」、そして「マスク無しの肌」になるには、どうすればいいか?という話の前に、全体の流れと、「マスクを付けるという行為」の関係を考えましょう。
ニキビの形成
ニキビの形成プロセスは、まず毛穴がふさがり、皮脂が肌の表面へ排出されずに毛穴にたまり、ニキビ菌の増殖や炎症がおきる肌の状態です。
毛穴がふさがる状態は、肌の表面である角質層が厚くなったり、未熟な角質層が毛穴に詰まることでおこります。角栓もニキビのバリエーションです。
肌の表面の角質層は毛穴の中にも入り込んでいます。なので、荒れた肌表面になることで、毛穴も詰まったり、ニキビの形成は始まります。
角質層には通常、水分を抱えるアミノ酸や脂質が十分に存在し、見た目にきれいで、なめらかな状態を維持し、同時に物理的なバリアとして身体を守っています。
しかし、このバリアが過度に壊れたり、刺激にさらされたり、水分や脂質が不足したりと「バリア構造が弱い」状態になると、それをカバーするために、急いでバリアを形成します。
急いで形成された角質層は水分を抱えるアミノ酸をつくる時間も不足し、脆くて厚くなりやすいため、結果として毛穴を塞ぎ、ニキビの形成要因となります。
(参照:肌トラブルとは?、ニキビ・ニキビ跡解消のコツ)
ニキビの悪化
ニキビそのものは人口の9割が経験するので、誰でも経験するものだと言って過言はありませんが、ほとんどの人はマスクで隠さないとつらい状態ではありませんし、長引くわけではありません。
目立たないニキビができて、すぐにキレイに消えていきます。
一時的、部分的に正常なバリア構造ができなくなっても、おおむねすぐにキレイに回復できるからです。
でも、もともと肌が弱い場合や、ニキビケアやニキビ治療でバリアを壊し続けることで、正常な状態を作れないままになることもあります。
そして「ニキビが治らない」と思い、さらにバリアをこわし、問題がさらに長引くこともあります。
(参照:ニキビの完治なら、「ニキビの原因と治療法」の見直しを、ニキビを治す方法を頑張っても、新しいニキビができるなら)
マスクのニキビへの影響を無くすためには?
以上のような前提で考えると、マスクで肌が摩擦を受けるような場合はニキビの要因にカウントできることはできます。
でも、実生活では「マスクによる肌へのダメージを最小限にする」程度に考えるのがベターです。
コロナに限らず、ウイルス感染や風邪で体調を崩してしまえば、食事や生活もままならず、肌が荒れ・・・ということにもなりえますから、徹底するにしても両立やバランスを取ることが大切です。
気をつけるべきことは、「肌表面のバリア構造が極力壊れない」「刺激を最小限」にしておく事です。
ですから
- こすれない柔らかい生地のマスクを使用する(「敏感肌用マスク」など)
- 毎日取り替えて、常に清潔なものを着用する
あたりが、およそ最適な答えになります。
たとえば看護師さんのように、普段からマスクを着用する職場のお客様でも、職場の他の方はニキビに悩んでいるわけではありません。
あなたの肌が「状況に対して敏感な状態になっている」ということの意識も必要で、でも春先は「感染症予防の必要」もあります。このあたりはバランスの問題です。
マスク無しで快適に過ごすには?
とはいえ「ニキビを隠すためのマスク生活」はつらいことです。
そして単発的な問題ではなく、長期的に「くり返すニキビやニキビ跡」の解消には、それなりの期間がかかります。
その間、まずは弱いバリアの保護を行うことも必要ですし、同時に見た目を周りの人の視線からカバーするためにも、保護ベースメイクを行いながら、肌のバリア構造を改善するスキンケアを行いましょう。(参照:人前も怖くない。ニキビ、赤みをベースメイクで保護すべき理由、寒い時期の赤ら顔なら、見た目とバリアのカバーから)
この方法なら、「メイクは肌に悪いんじゃないかな?」という不安も無く、ニキビやニキビ跡の赤みを厚塗せずにカバーし、目立たせないようにしながら、問題を解決していくことができます。
まずはWEBカウンセリングからご相談下さい。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2020年2月12日22:08 / 投稿者:kazuyuki terada