なぜ、ケミカルピーリングでニキビは増えたのか?
ニキビを治すためにピーリングに通い、でも、かえってニキビが増えたり、赤みや痒みを増したなどのご相談があります。
- 2週に1度ピーリングに通っていますが、改善の様子はなく、アゴやフェイスラインに増えてきました。
- ピーリングをはじめてから、白いニキビが増えはじめ、皮脂も増えてきました。
なぜ治るはずのピーリングでかえってニキビが増えるのか?問題を考えていきましょう。
もくじ
ニキビの形成プロセス
肌の表面は角質層という薄いバリアにおおわれています。
角質層が厚みを増し、毛穴をふさぐと、肌の表面に出るはずだった皮脂が、毛穴から出れなくなります。
また、通常なら無害のニキビ菌は嫌気性(酸素を嫌う)の菌で、ふさがった毛穴は「増えるのによい環境」です。
このような条件がそろうと、毛穴はニキビの状態になります。(参照:ニキビ・ニキビ跡解消のコツ)
ピーリングでニキビが治る理由
ケミカルピーリングは肌の表面を薬品で溶かす美容治療の方法です。毛穴をふさぐバリア層を溶かすので「ニキビ状態」は治ります。
これには「酸」が使用され、その酸の種類や濃度によって、作用の強さも変わってきます。
ピーリングでもニキビをくり返す理由
ピーリングをはじめとする、ニキビ治療やニキビケア、肌の美容に関して「古くなった角質を除去すれば、新しいバリアに入れ替わる」といった宣伝があります。
肌は、角質層を構成する細胞を、常に入れ替えながら身体を守るので、角質層のバリアを壊せば、肌は体を守るために、急いでバリアをつくり、バリアを入れ替えます。(参照:肌トラブルとは)
ピーリングは毛穴をふさぐバリアを除去してニキビを治しますので、その後、急いでつくられる新しいバリアが、毛穴をふさがなければ、ニキビは終了です。
でも逆に、新しく作られる角質層のバリアが、また毛穴をふさいでしまうなら、やはり、またニキビはできてしまいます。
ピーリングでもニキビが増えてしまう理由
もともと角質層のバリアは、「身体を守るバリア」なので、乾燥や刺激、破損があれば、急いでバリアを作るように自体はできています。
でも過度に、長期的に壊してしまえば、肌にとっては「バリアが壊れるのが当たり前」の状況になります。
ピーリングは「(体を守る)バリアを破壊して、ニキビも治す方法」ですから、肌質によっては、バリアの破壊の結果、ニキビの悪化や増加を伴う場合もあるのです。
バリアの新しさは、必ずしも正常な角質層のことではありません。
ニキビが増えたら好転反応って本当?
角質層のバリアは、本来「身体を表面で守るバリア」です。バリアの破壊は、身体にとってはリスクが高まる状況です。
この場合、肌は通常よりも早いペースで、バリアのもとになる細胞をつくり、急いでバリアを入れ替えようとします。
多くの場合、角質層を壊し、新しい角質層に入れ替われば、問題は解決しますが、急いでつくられるバリアは、一時しのぎのバリアなので、未熟で乾燥しやすく、もろく、厚いバリアを作ることもあります。
さらに、乾燥によって毛穴からの皮脂量が増えるなども重なれば、結局、ニキビを増やしてしまうことも不思議なことではないのです。
エステなどでは、このような悪化状態を「悪いものを排出しようとしている好転反応」と説明されることもあります。
ニキビは見た目的に「何かを出そうとしている感じ」がありますし、膿なども「毒っぽい」ので、色々想像しがちです。
ですが、ニキビは、「身体の毒素の排出」のプロセスではありません。
ニキビができている時、肌や毛穴がどういう状態かは、常にイメージできるようにしておきましょう。
ピーリングのダメージから回復する方法
毛穴で「角質層が毛穴をふさぐ・皮脂増加・ニキビ菌増殖」等の条件が重なれば、その毛穴はニキビの状態になります。
これらの条件は病院で行うニキビ治療で、破壊や抑制が可能です。ピーリングもその方法の一つで、これでニキビは治せます。
でも肌質によっては、新しく入れ替えたバリアが、また毛穴をふさいでしまい、バリアを壊すほど、この循環が悪化していくこともあります。
さらに皮脂の増加を伴えば、ピーリングでかえってニキビが増えてしまうのも不思議なことではありません。
このような肌質の場合、「ニキビのできやすさ」を解決しないままで、ニキビを頑張って治しても、解決しないばかりか、かえって難しい肌トラブルに陥ることもあります。
ピーリングでかえってニキビが増えたり、長期間ニキビができ続けるなら、ニキビの前に「肌が抱える問題」の解決をお勧めします。
まずはWEBカウンセリングからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2018年5月28日20:16 / 投稿者:kazuyuki terada